実践登攀ガイドの報告 
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2009年10月24日(土)〜25日(日)
上越・谷川岳一の倉沢衝立岩「中央稜」
 24日の夕方に土合駅に集合し、翌25日に登ってきました。前夜は鍋料理を楽しみ、翌早5時頃に一の倉沢出合に到着した時には、人っ子ひとり居ない状態でした。身支度を整えてテールリッジ末端に着く頃に日の出となりました。頂上はガスの中で、いつ雨が降るのかヒヤヒヤでしたが、幸いにも時折晴れ間も見えてきました。一番乗りで取り付き、数ピッチ登る頃には、南稜の大混雑が見えました。今回は支点整備も兼ねて登攀しましたが、後続もおらず、快適に登れました。
 衝立の頭に着くころには風が冷たく、雨もパラパラ来ていたので、早々に北稜を懸垂し、正午過ぎには一の倉出合駐車場に着きました。もうそろそろ、暖かい岩場に移る時期がきたようです。
2009年10月15日(木)〜16日(金)
上越・谷川岳一の倉沢衝立岩「中央稜」
 晴天を狙っていつもはお休みの金曜日に登ってきました。しかし、この日も午後からにわか雨の予報に変わり、遅い出発の予定でしたが、午前5時半には一の倉沢出合を出発しました。駐車場はカメラマンで一杯。朝日の紅葉の一の倉沢を撮影に朝から頑張っていました。テールリッジを登っていると早くも雲やガスがわき出て、午後はにわか雨が降るかもしれませんでした。そこで中央カンテの予定でしたが、いつでも撤退可能な中央稜に変更しました。登攀はスムーズに行き、9ピッチで終了しました。午前10時前に終了、2時間半くらいかかりました。下降は北稜を懸垂下降。衝立前沢経由で出合に午後1時ごろ帰着。朝食べる予定だった「天ぷらうどん」腹ごしらえして東京に戻りました。
2009年10月10日(土)
南ア・北岳バットレス「ピラミッドフェース」
 連休の天候は3日間とも晴れの予報だったが、10日(土)は山々はまったく外れた。この日に登攀予定だった「第四尾根」のために、未明に東京を出発したが、山梨に入るとなんと雨。芦安は何とか雨は止んでいて乗合タクシーで広河原へ。深いガスの中、天気予報を信じて出発。大樺沢を登って行くうちにガスが登って行くが、たまに霧雨が舞う。バットレスへの分岐点・バットレス沢で天候待ち。時折、あられが降る。12時前に時間切れのために撤退する。御池小屋へと下る。夜半までバットレスはガスの中だった。
 翌早朝3時に出発。この日のうちに抜けて下ることが目標だった。C沢右岸を登り、ピラミッドフェース取り付き5時過ぎ着。装備を装着し食事を取ると、次から次にクライマーが取り付きに集まってくる。総勢20名近くいただろう。日があたり、ハングのツララが落ちてくる前の6時前に出発。しかし、ベルクラと雪、草付きは霜が張っていて、手袋を付けてまるで冬季登攀になる。20年くらい前に登ったことを思い出す。岩場より草付きが悪いし、ツララが落ちてきて危ない。2ピッチ目のトラバースを終えて、3ピッチ目を見ると、素晴らしいベルクラとツララが見える。あきらめて、下部フランケ1ピッチ目を登り、横断バンドからピラミッドフェースに戻った。そこから上も多少苦労したが、暖かくなったこともあり順調に進む。上部フランケの継続を予定していたが、トラバースポイントが積雪がありあきらめて、第四尾根に向かう。第四尾根の渋滞を予想していたが、積雪とルートミスで四尾根のトップパーティと同時に合流。トップに立たせてもらい、そのまま終了。午前11時。一気に大樺沢を下り、午後3時のバスで、小川山に向かった。
2009年10月5日(月)〜6日(火)
上越・谷川岳救助技術交流会  AGS-J&群馬県警察
 マチガ沢・東尾根に引き続いて、研修会に参加してきました。初日は新しいウインチのテストも兼ねて、ひょんぐりの滝の上でストレッチャーを使った引き上げ、懸垂ロープ回収法などの技術交流を行いました。
 翌日はマムシ岩で引き上げ技術、ロープのコブ通過法などを行いました。幸い雨も降らず、無事に交流会を終えることができました。普段顔を合わせることの無い県警のみなさんと技術交流できた事はとても有意義でした。
2009年10月3日(土)〜4日(日)
上越・谷川岳 マチガ沢「東尾根」
 秋の紅葉がはじまっている谷川岳に行ってきました。マチガ沢東南稜を登る予定でしたが、朝方雨が降ったため岩場が濡れているのと、先行パーティがいたので、急きょ東尾根に変更しました。右俣を登るつもりでシンセン沢を詰めましたが左俣(こちらの方がグレードが難しい)に入ってしまったので、左俣を登り、東尾根〜第一岩峰を経由してオキの耳へ。一般登山道(巌剛新道)を下り、16時過ぎには駐車場に着きました。
2009年9月26日(土)〜28日(月)
北ア・明星山P6南壁「左岩稜」「クイーンズウェイ」「左フェース」
 土曜夕方に白馬駅に集合し、明星山に向かいました。今晩の夕食はシャブシャブ&オジヤです。満点の星空の下で美味しいお肉に舌鼓をうちました。
 翌朝は「左岩稜」と「クイーンズウェイ」の2パーティに分かれての登攀となりました。渡渉ポイントは水量が少なく、飛び石ずたいに対岸に渡れました。天気は最高!登攀ルートに他のクライマーはいなかったので、貸切状態で登ることができました。左岩稜の終了点で、ちょうどクイーンズウェイを登ってきた遠藤パーティと合流できたので、一緒に下山することができました。
 月曜は朝から雨天のため、左フェースをあきらめ、他の岩場を探しましたが長野周辺は雨の模様・・・仕方なく車を飛ばして奥多摩の越沢バットレスへ・・・途中の路面が濡れていたので、心配しながら現地に着きましたが、幸い岩は乾いていたので、無事に講習ができました。
2009年9月5日(土)〜6日(日)&7日(月)
上越・谷川岳 烏帽子沢奥壁「中央カンテ」
 もう夏が終わりそうな気配の谷川岳に行ってきました。5日(土)は夕方に一ノ倉沢出合に集合のみ。観光客でにぎわう出合で今日の状況を望遠鏡を持ったおじさんに尋ねると、南稜とダイレクトカンテに1パーティずつ居るとのこと。南稜パーティは降りてこないので、上に抜け(翌日に知り合いと判明)、ダイレクトカンテはまだ登攀中。ここは明日登るルートなので、双眼鏡で興味津々見入ってました。翌日は「中央稜」と「ダイレクトカンテ」を登ります。9時には就寝しました。
 翌朝は霧雨・・・。ヤッケを着るほどでもないので予定通り出発したが、ヒョングリの滝を高巻き、懸垂したところで岩がびしょ濡れになってきたので、ここで撤退。天気予報では徐々に晴れるようなので、30分くらい待機するも、時間切れ撤退となりました。駐車場に戻り、10時頃には岩が乾いてきたので、「マムシ岩」で岩登りをして、湯テルメで入浴して終了しました。
 7日(月)朝はガスっているが、星がでているので予定通り出発。テールリッジを登る頃には暑いくらいの日差しに。いつもは濡れていることが多い「中央カンテ」だが、結構乾いていて、快適に楽しめました。取り付きから約2時間で登攀終了し、南稜の下降ルートを下り、14時には出合駐車場に戻りました。
2009年8月26日(水)〜27日(木)
南ア・北岳バットレス「第四尾根〜中央稜」
 平日の北岳に行ってきました。夜叉神峠に車を停め、乗合タクシーで広河原へ。まだ夏休みとはいえ、お盆を過ぎた広河原は閑散としていました。昼食をとって、約2時間弱で白根御池小屋に着きました。
 天気予報は「午前中曇り、午後晴れ」のはずが早朝は霧雨・・・いったんは二度寝をしたが、数十分後に外を確認したら霧雨はあるものの、星空が見えてきた!予定通り出発となった。一番でbガリー大滝に取り付き、2パーティで登攀開始。後続に群馬のNガイドが着き、後ろからせっつかれたおかげか?2時間で四尾根を終了。中央稜は上から下りてきた先行がすでにいて、2番手となったが、これも2時間で終了。10時半頃に到着した。途中、ポツポツと雨が降り始めたが、本降りにはならず、無事に八本歯のコルから大樺沢を降り、14時のバスに乗ることができました。
2009年8月22日(土)〜23日(日)
北ア・錫杖岳前衛フェース「注文の多い料理店」
 今回は23日が登攀日なので、土曜は上野原駅14時に参加者をピックアップし、高速道で一気に松本へ。途中で温泉に入り、のんびり新穂高の駐車場に宿泊しました。
 翌日は混雑を予想して、駐車場を3時出発。暗い登山道をひたすら登り、日の出頃に一番乗りで取り付き到着。途中に数張りあったテントの人を刺激しないように登ってきました。各ピッチ終了点以外は全5ピッチ、オールナチュラルプロテクション!最後は左方カンテの終了点と合流して、懸垂3回で取り付きに10時30分頃に到着。12時30分には新穂高の駐車場に戻りました。日差しは強いが風は涼しく、雲も秋を感じさせるよう・・・気持ちよくクライミングが楽しめました。
2009年6月13日(土)〜14日(日)
北ア・錫杖岳前衛壁1ルンゼ
 13日(土)に新穂高の駐車場に宿泊し、14日(日)に日帰りで前衛壁の名ルート・1ルンゼに行ってきました。当初「注文の多い料理店」も登攀する候補に挙げられていましたが、前日朝のにわか雨、そして当日夜半のにわか雨などで、多少湿気ていても問題が少ない「1ルンゼ」に行くことになりました。
 朝4時、少し白みかけた駐車場を出発し、1ルンゼ取り付きに午前6時半過ぎに到着。取り付きにはすでに人がいましたが、相棒がハーネスを忘れてテントまで取りに戻っているとのこと。1番で取り付かせてもらいました。1ピッチ目はルンゼをかすめる部分で水に濡れましたが、他は問題なし。上空は曇っているものの風はなく快適な気温でした。3ピッチ目でルンゼを奥まで詰めずに、左のクラック〜凹角3級+を登るとショートカットできることを初めて知りました。また、懸垂下降用にスリング&金具が整備されていました。途中で休みも入れましたが、順調に登攀も進み、午前10時前に終了。そのまま懸垂下降して、午前11時過ぎに取り付きに戻りました。下山途中ににわか雨が降り始め、車で帰る途中には本格的に雨になり、まだ登っていたパーティは大変だったと思います。